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2022.08.05
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切削加工とは?加工の特徴や種類、注意点についてご紹介

切削加工とは

機械加工では様々な加工方法が用いられています。
その中でも、古くから用いられている加工技術のひとつである切削加工(せっさくかこう)について、本記事ではどのようなものなのか、加工の特徴や種類をはじめ、注意点についてもご紹介していきます。

 

切削加工とは

切削加工とは、明確な定義付けはされていませんが、一般的に切削工具を用いて金属などの加工物を削ったり、切断したりする加工技術のことを指します。
旋盤加工やフライス加工などが切削加工に含まれており、機械加工の中では代表的なものであると言えるでしょう。
 

切削加工の特徴

切削加工は先述した通り、機械加工の中では代表的なもので、除去加工の一種として位置づけられます。
比較的精度の高い加工が可能といった特徴を持つのが切削加工です。
また、同じ除去加工の一種である研削加工よりも削る力に長けているため、加工物の全形をつくることが可能といった特徴も持ちます。
研削加工の方がより精度の高い加工を得意とするため、全形を切削加工で作り、より細かい精度を求められる箇所は研削加工を用いるといったように、それぞれ使い分けられています。
 

切削加工の種類

こちらでは、切削加工の種類について見ていきましょう。

旋盤加工

旋盤加工は加工物を固定する旋盤と加工物を削るバイトと呼ばれる切削工具で構成されており、加工物を回転させ、バイトを加工箇所にあてて削っていきます。
丸物加工とも呼ばれることがあり、主に丸形状に加工していくことを得意とした加工方法です。

フライス加工

フライス加工は旋盤加工とは逆に切削工具側を高速回転させて、加工物に押し当てて削っていく加工方法で、角物の加工を得意とします。
切削加工では、加工物を削ったときに内角部分に丸みが残ってしまうといった特徴を持ちます。
角部分の丸みを「隅アール」と呼びますが、この隅アールを無くして、ピン角と呼ばれる丸みのないとがった角部を作ることはできません。
フライス加工で残ってしまった隅アールは、除去加工の一種である型彫り放電加工を用いることで解消することができます。

穴あけ加工

穴あけ加工はボール盤と呼ぶ機会を用いて加工物に穴をあけたり、加工物の穴を掘り広げたりすることができます。
先述した旋盤加工やフライス加工などでも穴あけ加工は可能ですが、ボール盤の方がより穴あけ加工には適しています。
ボール盤を用いた加工では、穴あけ加工以外にもねじ切り加工や、加工した箇所を滑らかにするリーマ加工なども可能です。
 

切削加工の加工機や工具の種類

切削加工の加工機や工具の種類

こちらでは切削加工をする際に用いる加工機や工具の種類をご紹介していきます。

マシニングセンタ

マシニングセンタとは、自動工具交換機能を備えたNC工作機械のひとつで、フライスや穴あけ、中ぐり、ねじ切などといった複数の加工方法を1台で対応することができます。
複数の加工に対応するために、マシニングセンタは工具マガジンに複数の工具をセットしており、対象の加工に合わせて自動的に工具がセットされます。
このようにマシニングセンタを用いることで、工具のセットから加工までを自動的に行うことが可能です。

5軸加工機

マシニングセンタは通常、X・Y・Zの3軸加工ですが、5軸加工機はその名の通り、回転と傾斜の2軸を加えた5軸での加工を可能にします。
このような特徴から5軸マシニングセンタとも呼ばれます。

バイト

旋盤加工では、加工物を固定してバイトという工具を使用して加工を行います。
この時に使用するバイトとは、加工物を削る役割を担っており、いくつもの種類が存在しています。
いくつもある種類の中から、加工方法に合ったバイトを選定することで、外丸削りや面削り、ねじ切りなどの適切な加工が可能になります。
 

切削加工を行う時の注意点とは?

切削加工を行う際の注意点について見ていきましょう。

切削加工時の摩擦抵抗

切削加工は加工物に工具を当てて加工を行いますが、加工する際にはそれぞれの金属が触れるため摩擦抵抗が生じます。
この時に生じる摩擦抵抗は、加工物の材質をはじめ、設置面積や工具の回転速度などによって変わります。
また、摩擦により熱が生じることで、変形や焼けが発生してしまうこともあるため、加工時には切削油を使用して摩擦抵抗を抑えます。
加工物と工具それぞれの材質の相性が悪いと、削り辛いだけではなく、工具の摩耗も激しくなってしまいます。
切削加工を行う際には、加工しやすく、また長持ちするように適切な加工条件の選定を行う必要があると言えるでしょう。

切削加工時の速さ

納期を遵守するために、加工時に工具の速度を上げることもありますが、先述した摩擦抵抗が強くなる原因になるため、焼けや変形が生じる可能性が高まります。
また、加工時の焦りはミスや精度の低下にもつながります。
あくまで適切な加工速度にとどめておき、自分の加工技術の向上やその他の工程の効率化を図ることが大切だと言えるでしょう。

 

おわりに

切削加工とは、加工の特徴や種類、注意点についてご紹介しました。
切削加工には以下のような加工方法があります。
● 旋盤加工
● フライス加工
● 穴あけ加工
目的の形状に合わせて用いる加工方法は異なりますので、それぞれの加工方法も覚えておくと良いでしょう。

その他の機械加工についてもまとめていますので、気になる方は下記記事からご覧ください。
機械加工の基礎知識|加工方法や工作機械の種類を解説(https://www.agency-assist.co.jp/column/593/

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